第5世代移動体通信システム「5G」が創る近未来

現在ドコモで2020年の提供開始に向け、開発が進められている「5G」。この「5G」では、どのようなことが可能になり、また企業のビジネスにどう影響するのでしょうか。今回はイラストや開発者のインタビューなど4つのテーマを通して、5Gがつくる未来の世界をご紹介します。

現在ドコモで2020年の提供開始に向け、開発が進められている「5G」。この「5G」では、どのようなことが可能になり、また企業のビジネスにどう影響するのでしょうか。今回はイラストや開発者のインタビューなど4つのテーマを通して、5Gがつくる未来の世界をご紹介します。

ドコモが描く未来の社会とビジネス

ドコモは、5Gの商用サービス開始に向け準備を進めています。5Gは、ビジネスをどのように変化させ、どのようなメリットを企業にもたらす可能性があるのでしょうか。ドコモが描く5Gの世界について、ドコモの法人ビジネスを牽引する一人、三ケ尻 哲也に話を聞きました。

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5Gの意義はデジタルトランスフォーメーション

移動通信システムは、10年サイクルで世代交代が進められてきました。特にドコモは、新方式の国際標準化と技術開発に積極的に取組み、世界に先駆けて新方式を導入することで無線通信の高度化を牽引してきました。1993年の第2世代で「2,400bps」であった通信速度は、現在主流となっている第4世代LTE-Advancedで「1,288Mbps」となり、25年間で約50万倍の高速通信を提供できるようになりました。その第4世代よりも、さらに約20倍の高速・大容量化が実現されるという5G(第5世代移動通信システム以下、5G)。その5Gによって、ドコモがビジネスの世界、あるいは日本の産業にもたらそうとしている変革は、「デジタルトランスフォーメーションを加速させることです」と、ソリューションサービス部長の三ケ尻はいいます。

デジタルトランスフォーメーションとは、IoTやAI(人工知能)などのデジタルテクノロジーによって、業務の生産性を高めたり、オンライン上での顧客サービスを高度化したり、新しいサービスを創出したりすることをいいます。

これらの取組みを進めるうえで、5Gの高速・大容量、低遅延といった特徴が大いに活かせる可能性が高いと、三ケ尻は話します。

「たとえば、5Gを使えば、4K/8Kの高精細画像によってVR(Virtual Reality:仮想現実)やAR (Augmented Reality:拡張現実)、MR (Mixed Reality:複合現実)の表現力を高め、新しい顧客体験を創出することが可能になりますし、産業用機械の遠隔制御やIoT、AIによる生産業務の効率化・自動化にも、5Gの高速・大容量、低遅延の無線ネットワークは有効なはずです。そうした5Gの可能性を活かして、少子高齢化・労働人口の減少といった社会的課題の解決や新たな価値創出につなげていくことが、ドコモの大きな目標です」。

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5Gで働き方が変わる

「5Gによって働く場所と時間の制約はますます小さくなり、世界各所に分散した才能が一つのプロジェクトを進めるといったスタイルが一般化するかもしれません」と、三ケ尻はいう。

先の三ケ尻の言葉にもあるとおり、デジタルトランスフォーメーションには業務の効率性を高めるという目的もあり、そこには、デジタルテクノロジーによって働き方を変えるという意味合いが含まれています。

その働き方改革において5Gには特に大きな期待が持てると、三ケ尻はいいます。
「5Gによって、さまざまな業務が場所と時間の制約を受けなくなります。それによって働き方が一変し、多くの作業が効率化されるはずです」(三ケ尻)。

すでに建設機械車両(以下、建機)メーカーのコマツさまは、建機オペレーターの働き方改革をめざし、5Gを通じて建機の遠隔制御を行うプロジェクトを始動させています。これによって、建機のオペレーターが遠隔地にある複数の現場をかけもちすることも期待できます。

また、5Gを通じてドローンから高精細画像を生産者の端末に送らせることで、農園における農作物の発育状況の確認も現地に赴かずに行えるようになると、三ケ尻は期待します。 「農作物の発育状況は、生産者が現地を見回ることで確認が行われていますが、5Gとドローンを使えば、より効率化できる可能性があります。遠隔に点在した農園の管理も楽になりますし、高精細画像をAIで分析することで、人では気づけない改善点の発見につながるかもしれません」。

建機の熟練オペレーターや、農業におけるベテラン生産者も高齢化が進み、人材不足やノウハウの継承が課題になっています。5Gを活用したソリューションは、各産業の働き方を変え、これらの課題を解決する可能性があります。

たとえば、高精細画像のAI分析によって、これまで相応の経験とスキルを持った担当者でしか行えなかった生産ラインでの検品を、自動的に、かつ高精度で行えるようになる可能性もあり、そのための通信基盤として5Gが役立てられることも想定できます。

さらに、三ケ尻は、5Gによる働き方改革の可能性を示す好例として、ペン入力タブレットのメーカー、ワコムさまの取組みを挙げます。
「ワコムさまでは、5Gの活用を想定し、各所に分散する工業デザイナーが高精細な3D VR映像を共有しながら共同作業が行えるシステムを開発しています。このシステムによって、デザイナーは自分の創造性が最も発揮できる場所と時間を選んで作業に参加できます。5Gの登場以降、こうした場所と時間の制約を受けない働き方が、ものづくりの製品企画・開発の現場で数多く見られるようになるかもしれません。翻訳AIの活用で、共同作業の輪がさらに広がる可能性もあります」。

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パートナーとの協創で現場課題に即したソリューションを

「クラウド時代の今日では、5Gによって生まれた画期的なソリューションを手に入れる敷居はかなり下がっています。そのソリューションを巧みに活用することで、規模の小さな組織も、世界を驚かすようなサービスが創出できる可能性があるんです」と、三ケ尻は語気を強めます。

コマツさまやワコムさまの例が示すように、ドコモでは5Gによる企業のデジタルトランスフォーメーションを実現するソリューションを、パートナー企業との協創によって作り上げていくという方針をとっています。

その協創の輪を押し広げるために、2018年2月には「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」を立ち上げました(*1)。
本プログラムでは3つの価値をご提供しております。

  • ① 5Gの最新情報をワンストップでご提供する情報共有の場
  • ② ワークショップや専用Webサイトなどを通じたコミュニケーションの場
  • ③ 5Gのデモや検証を通じて5Gを体感する場

「あらゆる業種・業態の課題に密着したソリューションは、ドコモ単独の力では創造できません。大切なのは、各業界の課題に精通した企業とともに、5Gを使った課題解決の可能性を追求しながら、アイデアを持ち寄り、ソリューションを作り上げていくことです。そのための場を提供するのが、ドコモ5Gオープンパートナープログラムで、現在2000を超える企業・団体さまにご参加いただいており、日々拡大しております。業種も放送業界や小売り、建設、自動車など、多くの業界から、地域も東京・大阪などの都市圏だけでなく、日本全国からご参加いただいております」(三ケ尻)。

ドコモでは、ドコモ5Gオープンパートナープログラムに参加するパートナー企業・団体さまに対して、「ドコモオープンイノベーションクラウド™(*2)」も提供しています(*3)。これは、5Gの技術検証環境「ドコモ5Gオープンラボ」と、クラウドコンピューティングの設備(以下、クラウド基盤)を直結させた環境です。このクラウド基盤では、ドコモが開発した画像認識AIなども提供されます。また、ドコモオープンイノベーションクラウドを通じて開発されたソリューション/技術の情報は、ドコモ5Gオープンパートナープログラムの参加企業・団体さま向けに発信され、ソリューションを開発する側と利用する側とのビジネスマッチングも可能です。

4Gによってスマートフォンの普及が一気に進み、数々の画期的なサービスが生まれ、社会や産業に大きな変化が引き起こされたように、5Gによって今の私たちの想像を超えるようなサービスが生まれ、世の中をガラリと変容させる可能性は十分にあります。しかも、クラウド時代の今日では、5GやAI技術を使った画期的なソリューションを、設備投資をかけずに低コストで、かつ、場所を選ばずに導入・活用することができます。

「その意味では、5Gが引き起こす変化を、自社の生産性向上や競争力強化に活かすチャンスは、あらゆる規模の企業に等しくあるといえます。また、スマートフォンを中心としたサービスによって、短期間で小さなベンチャーから巨大企業へと変貌を遂げた企業のように、自ら変化を引き起こし、成功をつかむチャンスもすべての企業にあります。ドコモはパートナーのみなさまと新しい価値を協創し、5Gでより豊かな未来の実現をめざします。そのためにも、さらに多くのみなさまと協創の輪を広げることが重要だと考えております。ぜひ5Gオープンパートナープログラムで5G時代のソリューション創出をご一緒したいです」(三ケ尻)。

三ケ尻 哲也
株式会社NTTドコモ
法人ビジネス本部
ソリューションサービス部長

【プロフィール】三ケ尻 哲也(みかじり てつや) 1991年4月、日本電信電話株式会社入社。ドコモへの転籍後、ネットワークマネジメント開発部担当部長、研究開発企画部担当部長、ソリューションビジネス部担当部長、ネットワーク開発部担当部長などを歴任し、2015年6月にドコモ法人事業部ソリューションビジネス部長に就任。現職に至る。

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