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近年、自動車ドライバーの安全を脅かす「あおり運転」への警戒感が強まっています。この脅威は、一般個人のドライバーだけでなく、営業車両を保有し、日々の業務に活用している企業にとっても大きなリスクといえます。
現時点では、何をもって「あおり運転」とするか道路交通法上の明確な定義はありませんが、一般的には、後方を走行する自動車が車間を無視して前方車に急接近し、ヘッドライトやクラクションで威嚇しながら、速く走ることを強制したり、進路を譲らせたりする危険運転のことだと認識されています。
日本の警察庁はすでに、こうした「あおり運転」の取締まりの強化に乗り出し、2018年1月16日には「あおり運転」について厳正な対処をするよう警視庁と各道府県警に通達しています。
「あおり運転」の明確な定義がないことから、あおり運転発生件数の統計値もありません。ただし、あおり運転中に行われる違法行為のひとつ「車間距離保持義務違反」の取締まり件数を見ることで、その傾向をとらえることはできます(図1)。
図1:車間距離保持義務違反取締件数の推移
図1のとおり、車間距離保持義務違反の取締まり件数(摘発件数)は、2017年の7,133件から2018年の1万3,025件へと約1.8倍に増えています。この増え方が、「あおり運転」の急増によるものとは一概にはいえません。実際、先に触れた警察庁による取締まりの強化が摘発数を押し上げたとも考えられます。とはいえ、上記の結果からは、警察が対処すべき車間を詰める違法運転が数多く発生していることがわかります。
従って、一般個人のドライバーも、営業車両を保有する企業も、「あおり運転」に対する自衛の対策を講じておく必要があるといえるでしょう。なかでも、企業の営業車両は、会社の社会的な信用・信頼を背負って走行していることから、法定速度の厳守が一般車両以上に強く求められています。そうした誠実に法定速度を守る車両で、なおかつ、"あおり運転を受けやすい"小・中型の車両は、車間を詰めて威嚇するという違法行為の標的になる可能性が高いといえます。その観点からも、自己防衛の対策は急務といえるかもしれません。
「あおり運転」に対するドライバーの自衛策として、まずは、あおり運転に遭わないよう心がけることが大切です。一般的ですが、下記のような運転は効果的と言われています。
・加速はスムーズに行い、停止する際はゆるやかに減速する
・車線変更の際は無理をせず、十分に車間距離をとって移動する
・あおりを仕掛けられたらすぐに道を譲る
それでも、あおり運転の対象となってしまい危険な運転者に追われるなどした場合は、サービスエリアやパーキングエリアなど交通事故にあわない場所に避難し、ためらうことなく警察に110番通報することを警察庁も呼びかけています。
また、万が一のためにドライブレコーダーを搭載することは、非常に有効な自衛手段といえます。
一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)の統計によれば、ドライブレコーダーの国内出荷台数は増加傾向をたどり、2019年度第2四半期(7月~9月)には131万5,146台と四半期ベースで過去最高を記録したといいます。この時期は、あおり運転からの暴行事件がニュースで大きく報じられ、この脅威に対する社会の警戒感が改めて高まった時期(2019年8月)と一致します。つまり、2019年第2四半期におけるドライブレコーダーの記録的な出荷は、多くのドライバーの方が、「あおり運転」に対する自衛策としてドライブレコーダーの導入に踏み切った結果と見ることができます。
図2:ドライブレコーダーの出荷実績推移
もちろん、ドライブレコーダーはもともと、あおり運転対策として作られたものではなく、万が一の事故の際に、その状況を映像記録として残し、のちの証拠として活用するための装置です。ただし、その映像記録は「あおり運転」に遭遇したときの通報用として有効であるほか、通報による「あおり運転」の再発防止にも役立てることができます。
また、ドライブレコーダーも進化し、今日では、単に前方を撮影するタイプの製品のみならず、あおり運転の様子を自動車の前後で記録できる「前方+後方録画タイプ」や、あおり運転に遭った際のドライバーの様子も記録できる「360度録画タイプ」など、さまざまな製品が市場に投入されています。
ドライブレコーダーの活用事例として、ドコモのクラウド型位置情報サービス「docoですcar」などでは、緊急ボタンを押すことで前後10秒(計20秒)の映像を録画し、その場の状況を位置情報とともに即座に会社に伝えられます。そのため、お客さまの営業車があおり運転などの危険に遭遇した際にも、会社として適切な対応をとることが可能になります。
ドライブレコーダーの記録は、「あおり運転」などの危険行為の証拠として有効であるのと同時に、自社の車両とそのドライバーの“無実”を証明する証拠としても有効です。
また、通信型のドライブレコーダーは、あおり運転対策以外にもさまざまな用途に活用できます。たとえば、通信型ドライブレコーダーを使うことで、「docoですcar」のサービスのように、ドライバーの位置情報や走行履歴などを適宜確認しながら、リアルタイムに運行管理に活用できます。さらに、個々のドライバーの運転状況を映像の記録とともに把握し、安全運転の指導や安全意識の向上に役立てることも可能です。
なお、「docoですcar」のより詳しい情報については、下記をご覧ください。
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