2019年9月10日

シェアサイクルで拡がる健康的で効率的な働き方

法人のお客さまの間で、自転車の「ちょい乗り」「乗り捨て」を可能にする「シェアサイクル」サービスの活用が進んでいます。その活用メリットについてご紹介します。

1.  ビジネスパーソンのシェアサイクル利用が急増中

満員の通勤電車を乗り継いで会社に着くまであと数駅。ところが、その「ラストワンマイル」は乗り継ぎ客で猛烈に混雑し、乗車率は常に180%を超える。とはいえ、途中下車して徒歩で会社に向かうには少し距離がありすぎる……。

そんな通勤時の憂鬱やストレスを解消する一手が、シェアサイクルサービスの活用です。たとえば、電車を途中下車して駅近くにある専用駐輪場で自転車をレンタルします。そして、会社までの1〜2kmを快適に走り、会社近くの専用駐輪場に“乗り捨てる”感覚で自転車を返却し、あとは徒歩で会社に向かうというわけです。

東京では通勤や営業活動にシェアサイクルを活用するビジネスパーソンが増えている。

このような自転車の「ちょい乗り」「乗り捨て」が可能になることから、シェアサイクルサービスは利用者の裾野を着実に拡げてきました。

たとえば、シェアサイクルのシステムを提供しているドコモのグループ会社ドコモ・バイクシェアでは、すでに全国29エリアで約1万1,600台のシェアサイクルと約1,310か所の専用駐輪場「サイクルポート」を展開し、会員数は直営だけで59万人に達しています。その規模に至るまでの経緯をドコモ・バイクシェアの小澤 克年(第一事業運営部長)は次のように振り返ります。

株式会社ドコモ・バイクシェア 第一事業運営部長 小澤 克年

「ドコモでは、2011年4月に横浜都市部のコミュニティサイクルとしてシェアサイクルサービスをスタートさせました。のちに東京都江東区、千代田区、港区、さらには、宮城県仙台市へとサービスを拡げ、2015年にドコモ・バイクシェアを設立。2011年のサービス始動からの約8年間で、私たちの事業は年平均成長率200%のペースで伸び続けています」。

そんなドコモ・バイクシェアのシェアサイクルが最も活発に使われている地域は東京です。2019年6月時点で、すでに約7,700台の自転車と約740か所のサイクルポートが運用されています

また、東京23区内では、江東区、千代田区、港区などをはじめとする11区がドコモ・バイクシェアのシステムを使ったコミュニティサイクルのサービスを展開し、さらに都内10区(練馬区を除く)をまたいだ相互乗り入れを可能にしています。これにより、たとえば、江東区でレンタルした自転車を港区で返すといったことが可能になっています。

「こうした広域連携が進むにつれて、当社のシェアサイクルの利便性は一段と高まり、2015年に年100万回だったお客さまによる利用回数が2018年には年810万回へと跳ね上がりました。加えて、法人のお客さまが、社員の方の移動手段として当社のサービスを採用いただくケースも急増しております。」(小澤)。

2.  法人のお客さまがシェアサイクルを使う理由

ドコモ・バイクシェアのサービスを導入する法人のお客さまが増えている理由は、上述したサービスの広域連携のほかにもいくつかあります。なかでも大きな理由は、経済性です。

法人のお客さまに向けたドコモ・バイクシェアの料金プランは、自転車レンタル用IDカード1枚につき月額4,000円の定額制(IDカードは複数人で共有可能)です。この額を1営業日に換算するとおよそ200円。都内地下鉄の初乗り往復運賃330円(2019年7月時点)よりも100円以上安価です。

「地下鉄1駅分であれば、自転車で楽に往復できる距離です。しかも、ドコモ・バイクシェアの自転車はすべてが電動アシストつき。ですので、多少起伏のきつい道でも楽に移動できます」(小澤)。

また、目的地がオフィスからそれほど離れていないにもかかわらず、電車を使うと遠回りになり、オフィスの最寄り駅から数駅乗らないと目的地にたどり着けないこともあります。「そんなときもシェアサイクルを使うのが効率的で経済的です。多くの法人のお客さまは、すでにこのことに気づいているのです」(小澤)。

加えていえば、お客さまが自社で自転車を保有する費用もそれほど安価ではありません。自転車の購入(またはリース)費用に加えて、駐輪場の確保や自転車の維持管理に一定のコストがかかるからです。東京の場合で、1台あたり月額5,000〜6,000円を要するとされています。

となれば、シェアサイクルを使った方が経済的といえ、そのうえ、シェアサイクルは、自社保有の自転車とは異なり、『ちょい乗り』『乗り捨て』ができるため、使い方がさまざまに選べます。

「会社から少し離れた顧客先にシェアサイクルで向かい、そのまま駅近くのサイクルポートで返却し、ほかの顧客先に電車で向かうこともできますし、電車で顧客先の最寄り駅まで移動して、その場でシェアサイクルを利用し、用事を済ませたのちに近くのサイクルポートで返却し、自宅に直帰することもできます(図)。つまり、シェアサイクルサービスをご活用いただくことで、顧客先回りの多い社員の方の移動負担を減らしながら、業務の効率性を上げ、働き方改革にもつなげられるということです」(小澤)。

図:シェアサイクルの活用イメージ

実際、シェアサイクルの利便性と機動力を、従業員の業務効率化や働き方改革に役立てている法人のお客さまは多くあります。代表的な一社が、複合機大手の富士ゼロックスさまです。同社では、製品のオンサイト保守サービス担当者の移動手段としてシェアサイクルを活用し、担当者の移動の効率化と業務負担の軽減につなげています。また、シェアリングエコノミー型のフード宅配サービスUber Eatsさまは、利便性や経済性を理由にドコモ・バイクシェアのサービスを全面的に採用しています。

ドコモ・バイクシェアのシェアサイクルサービスには、法人のお客さまに支持されるもうひとつの特徴があります。それは、自転車全台に保険が適用されている点です。具体的には、自転車を使う当人と対人対物保険を全自転車に適用し、万が一の事故発生時にはコールセンターが24時間体制で対応しているのです。

このほか、ドコモ・バイクシェアでは横浜や東京、仙台のみならず、札幌、川崎、大阪、奈良、広島などにもサービスを提供しています(2019年7月時点)。これらのエリアであれば、特別な手続きを踏むことなく同じIDでサービスをご利用できます。

3.  環境と人にやさしい成熟した街づくりをめざす

ドコモ・バイクシェアでは、自転車そのものの使いやすさにも強いこだわりを持っており、それもお客さまから評価されています。

自転車に備え付けられている管理機器。この操作パネルにICカード、または4ケタのパスコードを入力することで自転車の鍵が自動で開錠する。

たとえば、2011年4月のサービス立ち上げ時から、自転車全台が電動アシストつきでした。各車両に搭載している管理機器も扱いやすく、かつ、ドコモ・バイクシェアが年2回の保守点検を全台にかけているので、品質も高いレベルで維持されています。

株式会社ドコモ・バイクシェア 第二事業営業部 第一営業担当   土井 亮輔

また、GPSと準天頂衛星「みちびき」によって各自転車の位置データを高精度・リアルタイムに取得することができます。「そのデータは、シェアサイクルサービスの課題である『特定のサイクルポートへの自転車の偏り』を、ドコモのAI(人工知能)技術で予測し、再配分を効率化する取組みに活かしています。これも、お客さまにご不便をかけないための努力です」(ドコモ・バイクシェア 第二事業営業部 第一営業担当、土井 亮輔 )。

さらにドコモ・バイクシェアでは、お客さまの利便性を高めるために、最寄りのサイクルポートを表示し、その場所までのナビゲートを行ったり、利用可能な自転車台数を表示したりするアプリも提供しています。

こうしたシェアサイクル普及の取組みを進めるなかで、ドコモ・バイクシェアでは、環境や人にやさしく、働く方がより快適に、かつ健康的に毎日が送れる“成熟した街づくり”を見据えています。

「ロンドンやニューヨーク、パリといった成熟した都市では、シェアサイクルサービスが、“市民の足”、あるいはビジネスパーソンにとっての便利な移動手段としてすでに定着しています。それに比べると、東京を含む日本の都市でのシェアサイクルの利用はそれほど進んでいません。ただし、2017年5月に自転車活用推進法が施行され、かつ、環境経営や健康経営の重要性が唱えられるなか、法人のお客さまの間で、シェアサイクルをもっと積極的に使おうという機運が高まっています。当社としては、その勢いに一層の拍車をかけるべく、サービスをより洗練させながら、システムの採用エリアを押し広げていくつもりです。自転車での移動は、環境にやさしく、経済的であるうえに、健康的で効率的です。その古くて新しい移動手段の良さを最大限にいかしながら、成熟した街づくりにこれからも貢献していきたいと考えています」(小澤)。

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