2020年9月8日

IoTは、製造業に何をもたらしてくれるのか?

短い時間で多くの成果を得る「生産性改善」は、働き方改革が叫ばれる現代のビジネスシーンでは、とかく企業の課題として挙げられがちです。もちろん、生産性改善が求められるのは、製造業も例外ではありません。最近では、工場のさまざまな機械にIoTを搭載し、データを取得することで、製造ラインの生産性改善を図ろうとする動きも出ています。

1. 導入すればいいことがあるのに、導入できない理由

IoTはどうやって製造業の生産性改善に貢献するのでしょうか。それは、IoTによって製造ラインの作業工程を可視化、ボトルネックとなる箇所を把握することで、生産性向上のために最適な対策を取ることができるようになるからです。加えて、作業工程の可視化が進めば、最適な人員配置も可能になるため、人手不足の解消やコストの削減にも繋がります。このようなメリットがありつつも、日本の中小製造業の多くは、残念ながらまだIoTを始めとするデジタル技術を活用できていないのが現状です。理由としては「導入の費用対効果の測定が難しい」「設備からデータが取れても分析が難しい」など、導入前、導入後の手間を挙げる声も聞かれます。ドコモではこうした声に応えるため、低コスト・短期間での導入が可能なドコモの製造IoTとして、「docomo IoT製造ライン分析(以下、IoT製造ライン分析)」と「iXacs」という、2つのサービスを提供しています。

2. 生産性改善のために、IoTは何のデータを取っている?

この2つのサービスが、どのように製造業の業務を効率化するのか、もう少し詳しく見てみましょう。まずIoT製造ライン分析では、振動センサーを用いて製造ラインの生産性改善を目的とした可視化・分析機能を提供します。「稼働データ収集キット」「稼働可視化・分析システム」「課題特定・打ち手提案」という3つのサービスで構成されており、企業の悩みを解決することが可能です。稼働データ収集キットは、振動センサーを用いて、製造機械の稼働データを収集します。振動センサーの本体は小さいため、稼働機械に後付けで取り付けるだけなので、レガシーな機械にも使用できます。稼働可視化・分析システムは、製造ラインにおける機械ごとの稼働状況がひと目で分かる仕組みを搭載しています。たとえば、「通常」「チョコ停(チョコっと機械が停止)」「ドカ停(トラブル発生から操業再開までの時間が、長時間におよぶトラブル)」といったように、ダッシュボードに表示します。さらに「生産数量分析」「ボトルネック工程分析」「チョコ停・ドカ停分析」といった分析により、製造ラインの可視化を行います。IoT製造ライン分析では、生産性改善コンサルタントによる課題特定・打ち手検討(※オプションサービスとなります)も可能です。このサービスを利用すれば、専門家の知見を活用しながら製造ラインの生産性を改善することができます。

もう一つのiXacsは、光センサーと磁気センサーを用いて計測した稼働データ(生産個数・停止時間・サイクルタイム)を、クラウド経由でリアルタイムにモニタリングし、収集データの分析・生産性改善が行える製造ライン遠隔モニタリングサービスです。データは製造現場の従業員がカイゼン活動で使うことが前提となっており、問題点がグラフ等でわかりやすく表示される工夫が凝らされているのが大きな特長となります。iXacsのセンサーも既存製造機械に後付けでき、24時間365日のモニタリング結果を、パソコンやスマホを用いて遠隔地から確認できます。この2つのIoTに共通する点としては、生産性改善のために必要なデータにフォーカスし、真に必要なデータのみを収集できることにあります。そのため、改善活動のサイクルをより速く回すことが可能となります。

IoT製造ライン分析とiXacsの比較

 

3. 経費を3億円削減した企業がある

これらドコモの製造IoTを導入することで、具体的にどのような業務改善効果が得られるのでしょうか。ドコモでは、以下の4点を挙げています。

・生産能力を見込んだ受注コントロールが可能に
・工程合理化による品質向上時間の確保
・製造効率化による製造原価低減
・生産性改善プロセスの効率化

IoT製造ライン分析を活用し、生産数量の分析を行えば、自社の生産能力を見込んだ受注コントロールが可能になります。単位時間あたりの生産能力が可視化され、生産能力を客観的に提示できるようになることで、販路の開拓や販売量増加につながります。さらに、前項で挙げた「ボトルネック分析」や「チョコ停・ドカ停分析」を行うことで、ボトルネック箇所の特定や、運転停止状況をリアルタイムに把握し、無駄な停止回数を減らすことができます。これにより、工程合理化による品質向上時間の確保や、製造効率化による製造原価の低減が実現できます。加えて、従来は手作業で時間と手間がかかっていた現状把握作業も、デジタル化により自動化されるため、持続的な効果測定ができ、生産性改善プロセスの効率化にも繋がります。

具体例を挙げると、「工程における生産性改善ポイントが定性的で曖昧」という悩みを抱えていた企業では、IoT製造ライン分析を導入することで、1日あたりの生産数量ベースで生産能力が10%アップしたといいます。このほかにも、iXacsを導入した旭鉄工株式会社では、わずか2年で100ラインによる平均43%の生産性向上、3億円の経費削減を達成しています。

これらの実績があるドコモの製造IoTは、これから工場のデジタル化、IoT導入を検討している企業に最適なサービスの一つといえるでしょう。ドコモの製造IoTは、少額かつ短期間で始められるスモールスタートが可能です。さらにiXacsは2021年3月31日まで、30日間の無料トライアルキャンペーンを実施中。基本セットと併せて設置や操作方法の説明まで無料で試用できます。さらにIoT製造ライン分析でも、初期費用が実質無料のキャンペーン(※2021年3月31日まで)を行っています。サポート体制も充実しており、設置から課題特定や打ち手の立案支援、改善利用促進ツール(改善方法のレクチャー指導など)も用意しています。もし、自社工場の生産性に課題を抱えている場合、ドコモの製造IoTで安価かつ手軽に解決できるかもしれません。

下記のコラムでは、ドコモが提供するIoTサービスを導入し、成果をあげているお客さまの事例をご紹介しています。

 

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