2018年2月5日コラム

【第3話】働く個人が取り組めるストレス対処法(宮川浩一)

中小企業のメンタルヘルス入門

中小企業が目指すべきメンタルヘルス対策とは

 3回にわたって、中小企業の経営者やそこで働く従業員が取り組むべきメンタルヘルスを皆さんと考えてきました。

 第1回では、中小企業のメンタルヘルス対策の現状について、第2回では、メンタル不調を予防する「0次予防」の方法として、SOCを高める組織的な取り組みを紹介しました。今回紹介したマインドフルネスやアンガーマネジメントは、ストレス対処能力を高めるだけではなく、Well-being(ただ単に健康な状態や心の病がない状態だけではなく、幸福な状態)やその人の生き方にも役立てられる効果的な取り組みです。

 中小企業では、大企業に比べてメンタルヘルス対策が遅れている傾向がありますが、従業員の心の健康を保つ試みを推進することは、結果的に生産性や業績の向上にもつながります。メンタルヘルス研修というと「ラインケア」(上司が部下に行う相談対応や職場環境改善等の取り組みによるケア)や「セルフケア」(「自分の健康は自分で守る」という考えに基づき、そのために必要な知識、技法を身につけで実施するケア)といったピンポイントの研修が一般的です。このような研修も大事ですが、一過性に終わってしまうケースが多く見られます。大企業に比べ、経営基盤の弱い中小企業では、限られた人材や資源、時間を有効に活用することが必須。企業業績とメンタルヘルス両方に寄与する取り組みが重要です。

 本コラムで紹介したような内容は、まさにそれに当たります。まずは、人材・組織開発等を活用しながら職場風土を改善し、そこで働く人たちも自発的、意識的にストレスコーピングに取り組むよう、啓発していきましょう。組織と従業員、双方が「幸せな働き方」をつくっていくことが、中小企業が目指すべき真のメンタルヘルス対策ではないかと思います。

(参考資料)

▶ アンガーマネジメント入門 (朝日文庫)2016年 安藤俊介

▶ 実践! マインドフルネス―今この瞬間に気づき青空を感じるレッスン(サンガ)2016年 熊野宏昭

 

宮川 浩一(みやがわ・こういち)
(株)ネオシステムEAP事業部長
国際EAPコンサルタント(CEAP)
組織開発や職場環境改善を通じた0次予防のメンタルヘルス対策を推進。組織コンサル、経営者・従業員へのコーチング・カウンセリング、企業研修・各種セミナー等を通じたEAPサービスを提供している。また、筑波大学大学院においてストレスマネジメント研究に携わり、現在もストレス対処能力を醸成する中核概念であるSOC(首尾一貫感覚)の介入研究に取り組んでいる。
宮川 浩一

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