2018年2月5日コラム

【第3話】働く個人が取り組めるストレス対処法(宮川浩一)

中小企業のメンタルヘルス入門

集中力を高める「サマタ瞑想」の実践方法

 「今」に集中するのは意外と難しいことですが、マインドフルネスは訓練で誰でもできます。その入り口は呼吸法です。意識的にゆっくりと呼吸をすると、その瞬間の身体に意識を集中することができます。ヨガや太極拳のポーズやスローな動きも、実は意識を身体につなぎ留めておくための工夫なのです。

 マインドフルネスには、集中力を高める「サマタ瞑想」と、想像力を広げていく「ヴィパッサナー瞑想」の2つがあります。ここでは取り組みやすい瞑想として「サマタ瞑想」の実践法をご紹介しましょう。

(1) 背筋を伸ばしながらも身体の力が抜けている楽な姿勢をとります。あぐらでも椅子に座ってでも結構です。

(2) 呼吸はゆったりと自然に任せて、できるだけコントロールしないようにします。

(3) 鼻を通る空気の流れやおなかや胸の膨らみ、へこみ等の感覚を感じ取ります。

(4) 何かの雑念、考え、感情に気づいたら、ラベリング(雑念に名前を付けて流すイメージ。例えば「未来への不安」とか「健康の心配」、「仕事」といった名前を付けて流します。)して、雑念や考えることを切り上げて「今」に意識を戻します。

 以上のことを、最初は5分~10分くらい、慣れてきたら15分~30分程度やってみましょう。

 瞑想をしていると必ず雑念が出てきます。雑念は出てくるのが当然と考えてください。大事なのは、その雑念、考えに引っ張り込まれてしまわないことです。何か考えていることに気づいたら、切り上げて心と意識を「今」に戻すことが重要なのです。

 マインドフルネス自体は、心身への直接的な効果を期待するものではありませんが、続けるうちにストレスが減ったり、集中力が向上したりすることを実感できると思います。結果的に、日常生活を健康に送れるようになり、仕事の効率もアップするはずです。

 ただし、重要なのは習慣化することです。継続的に実践し、自分の意識を観察する感覚を身につけることが肝心です。コントロールしようとするのではなく、心の動きを観察することで、結果的にうまくマネジメントされることが重要です。慣れてきたら、座って瞑想する以外にも歩行中、食事中、入浴中など、どこでもいつでもマインドフルネスの実践は可能です。ぜひマインドフルネスを生活の一部に取り入れていただきたいと思います。

「アンガーマネジメント」はだれでもできるストレスマネジメント法

 次に、感情コントロールの手法のひとつで、近年ストレスマネジメント法としても注目されている「アンガーマネジメント」を紹介します。

 皆さんは仕事や日常でイライラしたり、腹が立ったりすることはありませんか。価値観が多様化している現代では、お互いの価値観が認められないことで対立したり、トラブルになったりするケースも増えていますが、これらは「怒り」の感情がもたらした事象と言えるかもしれません。

 アンガーマネジメントは、このようなストレスに伴う「怒りの感情」や「行動」の背景にある認知に焦点を当て、自らの力で感情をコントロールできるようになることを目指した認知心理学の理論に基づいた方法です。1970年代のアメリカで、いじめや暴力などの予防教育の一環としてはじめられました。その後は、軽犯罪者への矯正教育、カウンセリング、医療、福祉、産業、スポーツなど様々な分野で発展してきました。

 アンガーマネジメントでは、怒ること自体は悪いこととはされていません。

 怒らなくなることではなく、怒る必要があるときは上手に怒り、必要のないときは怒らなくて済むような状態を目指すのが、アンガーマネジメントです。だれでも訓練すれば習得・習慣化できます。このことを理解してアンガーマネジメントを実践していきましょう。衝動、思考、行動をコントロールすることがポイントになります。

 

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