2018年1月9日コラム

【第1話】中小企業こそメンタルヘルス対策を(宮川浩一)

中小企業のメンタルヘルス入門

中小企業こそ2次・3次予防から0次・1次予防へ

 そもそも中小企業で重要なのは、企業体として、どのように限られた資源を活用し、生産性を上げ、成長していけるかということです。しかし、一度休職者などが発生すると経営への影響は計りしれません。中小企業にとって社員の不調は損失そのもの。事業のためにも会社の将来のためにも、「不調者を発生させない」という意識が大切です。

 中小企業の取り組みのひとつとして、1次予防、0次予防という考え方が挙げられます。3次予防(職場復帰と再発防止)や2次予防(早期対処と受診勧奨)よりも、1次予防(早期発見と職場調整)に重点を移し、さらに0次予防と呼ばれる健全な組織運営が行われる職場風土づくりに取り組む。これこそが、中小企業においては最も重視すべきメンタルヘルス対策と言えます。

 0次予防とは、職場の生産性向上や業績アップに加え、結果としてメンタルヘルス不調者の発現を抑え、自然な形でのメンタルヘルス対策を可能とするような取り組みを言います。中小企業の特性として、大企業と比べて社員同士の関係が近いという利点が挙げられます。良好な人間関係が醸成されている職場ではメンタルヘルス不調者は発生しにくいものです。社員同士の距離が近い分、人間関係がマイナスに働くと、逆に逃げ場がなくなるので注意が必要ですが、利点を生かし、職場環境改善や組織開発を通じて「働きやすい職場風土・文化づくり」に取り組んでいくことも、中小企業に必要な対策のひとつです。

 次回は0次予防のための「効果的なメンタルヘルス対策」をご紹介していきたいと思います。

宮川 浩一(みやがわ・こういち)
(株)ネオシステムEAP事業部長
国際EAPコンサルタント(CEAP)
組織開発や職場環境改善を通じた0次予防のメンタルヘルス対策を推進。組織コンサル、経営者・従業員へのコーチング・カウンセリング、企業研修・各種セミナー等を通じたEAPサービスを提供している。また、筑波大学大学院においてストレスマネジメント研究に携わり、現在もストレス対処能力を醸成する中核概念であるSOC(首尾一貫感覚)の介入研究に取り組んでいる。
宮川 浩一

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