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2021年5月11日

中小企業のデータ活用はキャッシュレスから始めよう

業務効率化を進める中で、中小企業でもキャッシュレス決済を導入する動きが見られています。デジタル化されたデータには、どのような活用手段があるのでしょうか。

1.  さまざまな業務にメリットのあるキャッシュレス化
近年電子決済によるキャッシュレス化が、私たちの生活の中でも浸透してきています。特に2019年10月から翌年6月まで行われた、キャッシュレス・ポイント還元事業(キャッシュレス・消費者還元事業)はその契機となりました。
 
対象店舗においてポイント還元が受けられることから、多くの企業や消費者の注目を集めました。一般社団法人キャッシュレス推進協議会の調査(※)によると、20〜60代の約5割以上、10代・70代以上の約4割の消費者がこの事業をきっかけにキャッシュレスを始めた、または支払い手段を増やしたという結果が出ています。

キャッシュレス決済導入の流れは、中小企業においても広がりを見せています。中小企業がキャッシュレス化には、さまざまなメリットがあります。まず決済がスピーディになるのでやり取りがスムーズになり、お客様を待たせることがありません。手持ちの現金がなくても購入できること、ポイント還元があることなどで気軽に買い物がしやすくなり、客層の拡大や客単価の上昇などにもつながる可能性があります。

加えて、業務を効率化できることもメリットです。電子決済を行った時間や金額などの情報はデジタルデータとして記録されるので、現金での決済に比べて売り上げの管理などがスムーズです。さらに、売上データはマーケティングにも活用できます。売上の多い時間帯や商品が把握しやすくなるほか、キャッシュレスを活用する客層を狙った販売戦略なども検討できるでしょう。

2.  キャッシュレスの導入から、データ分析・活用へ

業務効率化やマーケティングへの活用など、キャッシュレス化にはさまざまなメリットがあります。では、キャッシュレス決済によって収集したデータを具体的にどのように活用すればいいのでしょうか。経済産業省が発表した「キャッシュレス・ビジョン外伝 キャッシュレスから始めるデータ利活用〜地域と中小企業編〜」(※)では、次の4つのステップを紹介しています。

データ利活用の4つのステップ

まずはデータを可視化(見える化)することから始まり、段階を経て、データを日々の業務の改善や経営戦略などに活用していきます。第1のステップは、「キャッシュレス決済の導入」です。これによって売上データを可視化し、お金の流れを把握しやすくします。

第2ステップは「決算データと業務手順のデジタル化」。キャッシュレスデータは逐一、自動で更新されるため、日ごと、週ごと、月ごとなどのデータ整理を簡単に行えます。合わせて、キャッシュレス決済以外の現金による売上や支出の数値もデジタル化することで、決算資料などの作成がスムーズになります。

従来、決算データは年度末などにまとめて資料化する企業が多かったと思いますが、デジタルデータで毎月末(毎週末、毎日)の決算データを簡単に作成できるようになると、業務の効率化につながります。経営部門では、自社のお金の流れを日常的に簡単に把握できるようになるので、融資や人材採用などの経営判断もスピーディになるでしょう。

第3ステップとして、「データ分析の環境整備」を行いましょう。会計・経理データを、売れた商品・サービスや事業ごとの売上情報などと組み合わせ、データ分析に活用します。複数の商品やサービスを取り扱っている場合は、それぞれのデータを整理し、まとめて管理・把握するようにしましょう。

データを組み合わせることでより深い経営分析にも役立てることができます。なお、こうしたデータ分析を行うには、情報管理や分析のためのBI(Business Intelligence)ツールを使いこなせるようになることも大切です。そのため、企業にとっては、情報管理を行うツールをスムーズに運用できる人材育成も課題となります。

こうして環境が十分に整うと、第4ステップである「データ分析・データ経営」が実現できます。業務の中で、データを見ながら将来の計画を立てたり判断したりすることが日常的に行われます。データの利活用が進むと、データ分析によって得られた情報と、自分たちの得意なことを組み合わせて、新商品や新サービスを生み出したり、新しいお客様を開拓したりすることも期待できます。

3.  キャッシュレスをデータ活用に役立てた事例

4つのステップに従ってデータを可視化し、さまざまなデータと組み合わせることは、経営課題の解決や企業の成長につながります。実際にキャッシュレス決済を導入しているホームセンター(※)では、まずは来店誘致などに役立てるためにキャッシュレス決済を導入しました。導入後は、高齢者向けに決済アプリの初期設定をサポートするなど、積極的に推進した結果、全店舗の売上の23割がキャッシュレス決済で、家族向けにおいては4割を超えるほどになりました。

こうして集めたキャッシュレス決済のデータを分析することで、決済手段や決済会社ごとに、利用金額や単価に特色があることを把握できるようになりました。情報は店舗と共有し、接客や売り上げのための施策に活用しています。さらに、キャッシュレス決済のデータ分析に取り組むことで、データを分析する知見が蓄積されていったため、売り上げ以外の在庫や発注、仕入れなどのデータも収集・分析できる環境を整備しました。その結果、経営判断もデータ分析に基づいて、適切にスピーディーに行うことが可能となりました。

4.  使いやすい決済端末を選ぶことも、データ活用のポイント

キャッシュレス決済を導入し、消費行動の把握や経営判断などに役立てるためには、利用する端末選びも大切です。一口にキャッシュレス決済といっても、ICカードやQRコード決済、ポイント払いなどさまざまな種類の決済手段があるため、複数の方法に対応でき、一括で管理できるシステムであれば、導入もスムーズでしょう。

たとえばドコモのキャッシュレス決済サービスAnywhereは、一台で複数のキャッシュレス決済に対応することができます。ドコモの回線を使って決済センターとの通信を行うため、店舗や事務所に設置して使用するだけでなく、持ち歩いて、飲食物のデリバリーや商品の配送、客先へ出向いてサービスを提供するような業務時にも利用できます。さらに、決済データはリアルタイムでクラウドに保存されるので、データの管理や活用も円滑に行うことができます。

中小企業におけるキャッシュレス決済の導入は、業務の効率化をはじめ、多くのメリットがあります。顧客のニーズの把握や、よりきめ細やかな経営戦略を練るためのツールとして検討してみてはいかがでしょうか。

 

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