2019年7月16日導入事例

魅力的なICT教育で「未来を担う人づくり」

田村市教育委員会さま

双方向性のある教育ツールで情意面の学力を向上

阿武隈高原の中央に位置する福島県田村市は、市内面積の3分の2を山林が占める典型的な中山間地域。人口は約37,000人で、小学校が11校、中学校が6校ある。「未来を担う人づくり」を基本方針とする田村市教育委員会は、ICTを活用した教育を実施することにしたが、そこにはいくつかの課題があったと教育長の飯村さんは話す。

「文部科学省の新学習指導要領にICT環境の充実という指針がありますし、私個人としても、ICT教育の重要性について数年前から認知していました。しかし、残念ながら田村市の小中学校には古いパソコンが配置されているだけでICT環境の整備が遅れていました」(飯村さん)。

ICT教育の導入に動き出した飯村さんには、ある目標があった。それは教育界で課題になっている「情意面の学力向上」だった。

「思考・判断・表現といった情意面の学力をつけるには、児童が自分の頭のなかだけで考えるのではなく、ほかの児童や教員とも考えを共有して練り上げるほうが効果的です。双方向性のあるタブレットは考えを書き起こして比較することができますので、情意面の学力向上に貢献するのではないかと考えていました」(飯村さん)。

授業開始時、クラス全員に1台ずつ「LTEタブレット」を渡し、学習に活用。

田村市教育委員会は、教育ツールとしてタブレットを活用するプランを推進することにしたが、そこにはもうひとつ解決しなければならない課題があったと学校教育課の主査・紺野さんは話す。

「Wi-FiモデルのタブレットとLTEタブレット、いずれを選択するかで悩みました。Wi-Fiモデルを導入する場合は各学校のWi-Fi環境を整備する必要がありイニシャルコストに費用がかかります。一方、LTEタブレットを導入する場合は毎月のランニングコストが比較的高くなってしまいます。いずれを導入するかでいろいろと検討しましたが、最終的にはLTEタブレットの導入に踏み切りました。決め手となったのはLTEタブレットの安定性です」(紺野さん)。

Wi-Fiモデルの場合は回線が混みあうと動きが遅くなり思うように活用できない時がある。それに対してLTEタブレットはクラス全員が活用しても安定していて、時間や場所を選ばずに多様な学び方ができる。授業に支障をきたさないために、いつでも使えることを重要視して「LTEタブレット」の導入を決定したという。

「LTEタブレット」はいろいろな色が使えて便利。

「LTEタブレット」とは?

高品質のLTEネットワークを利用したタブレットです。Wi-Fiモデルを校外で活用するには、アクセスポイントのある場所での使用という制限や、モバイルルーターを持ち歩くといった条件がありますが、LTEタブレットは本体1台だけでインターネット接続が可能ですので利用範囲が広く、ICTの多彩な機能をストレスなく、いつでもどこでも学習に活用できます。

子どもたちへの好影響を教員も保護者も実感

田村市教育委員会は先行的に「LTEタブレット」114台を導入。ICT教育のモデル校とする市内の小学校3校と中学校1校に配置し、授業でクラス全員に活用してもらっている。モデル校のひとつである田村市立緑小学校の國分先生は子どもたちの反応が変わったと話す。

「授業中の子どもたちの反応がよいですね。ノートでは書いたり消したりが面倒くさいというのがありましたが、LTEタブレットは簡単に書き直しができるので、楽しく使っています。授業に対する集中力がアップしていますし、考えを練り上げる学習にも効果があると思います」(國分先生)。

導入を推進した紺野さんも「LTEタブレット」を活用した授業に手ごたえを感じている。

 

「LTEタブレットを操作している子どもたちの笑顔とか、ひらめいたときのリアクションとかを見ると、導入して本当によかったと思います。授業を参観した保護者からも『楽しく学習すれば素直に吸収されるので学力が身につくと思う。すごくよい授業だ』というご意見をいただきました」(紺野さん)。

田村市教育委員会
紺野 さん

ペーパーレス化で教員の働き改革にも効果がある

「LTEタブレット」の導入は子どもたちの学力向上という効果だけでなく、教員の働き方改革にもつながると紺野さんは話す。

「LTEタブレットを活用すれば問題用紙のプリントといった煩雑な作業が必要ありませんので、以前よりも子どもたちの指導に時間を費やすことができるようになっています。体育の授業では動画を撮影することによってフォームのチェックに活用しているという教員がいますし、植物の観察では写真で記録を残したりしています。また、LTEタブレットはいろいろな色が使えるので図形などの説明がしやすいと好評です」(紺野さん)。

先行配置した学校から「LTEタブレット」が有効に活用されているという報告を受けた教育長の飯村さんは、これからさらに活用の場面が増えていくだろうと話す。

「校舎内に限らず、校外学習とか修学旅行とかにもLTEタブレットを持っていって、学習に役立てることができると考えています。まだ導入されていない小中学校にもできるだけ早く配置して、先行導入している学校と同じように活用されることを期待しています」(飯村さん)。


「田村市に住んでよかった」と思ってもらうためにも教育の魅力化は必須条件だと語る飯村さん。「LTEタブレット」を含めたICT教育を活用し、田村市オリジナルの教育を推進したいと考えている。

田村市教育委員会
教育長

飯村 さん

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