2019年4月12日

勤怠管理クラウドで加速するSS経営の効率化

株式会社新潟シェルさま

新潟県新潟市で6か所のサービスステーションを展開する株式会社新潟シェルは、スタッフの勤怠管理をクラウドで効率化するとともに、各店での経営管理にも役立てている。

導入前の課題
  • 1 紙で勤怠管理していたため、賃金計算の際は手作業でデータ化しなければならなかった。さらに入力ミスなどのリスクもあった。
  • 2 アルバイトスタッフの勤務時間の管理は個人に任せていたため、記入ミスや記入忘れなどのヒューマンエラーが発生していた。
  • 3 賃金の締日から支給日までの期間が短いため、勤務票の回収から確認、総務部へのチェック出し、給与計算などをスピーディーに行わなければならなかった。
導入後の成果
  • 1 各店舗のパソコンから打刻された日次・月次の勤務時間記録が、クラウド上のシステムで自動集計されるため、入力の手間がなくなり、データの正確性も向上した。
  • 2 アルバイトスタッフの勤務状況をリアルタイムに把握できるだけでなく、打刻漏れがあっても画面上ですぐに修正できるので、出退勤時間や休憩時間の抜け漏れが劇的に低減した。
  • 3 時給などを自由に設定できるので、アルバイトスタッフの給与計算が容易になった。また勤務管理業務が月平均5時間削減したため、給与振り込みまでのフローがスムーズになった。
1. 万が一のときに頼ってもらうため、すべきこと

株式会社新潟シェルは、新潟県を地盤に、石油・石油化学を中心にさまざまなプラントの建設と保全業務を手がける富士興業株式会社をはじめとする、富士グループ会社の一つだ。設立は1963年。昭和シェル石油特約店としてサービスステーション(以下、SS)事業を展開しているほか、産業用石油製品の販売やソーラーパネル(太陽光発電システム)の販売・施工、また新車・中古車の販売なども手がけている。

このうちSS事業では、新潟市内に6か所のSSを構え、うち3か所は、災害などの緊急時に自家発電設備や給水設備を使って緊急車両や被災者を支援する「緊急対応型SS」に指定されている。

こうしたSS事業のあり方について、新潟シェルの管理業務を担っている富士興業 総務部 部長代理の中川さんは、次のように語ってくれた。

富士興業株式会社 総務部 部長代理/グループ調整室 副室長
中川 貴幸さん

「新潟シェルも、その母体である富士興業も、石油化学製品を中心とした各種危険物/化学品の取扱いで豊富な経験と専門知識を有しています。新潟シェルのSSは、そうした経験・専門知識を活かしながら、万が一のときにも頼れる存在であり続けることをめざしています」。

このような地域貢献を行う上で欠かせないのは、SS各店舗の管理業務負担を可能なかぎり低減し、本来のサービス業務に集中できる体制を整えることだ。「実のところ、SS各店では勤怠管理や販売管理、在庫管理に紙が使われていて、それが管理業務の負担を大きくしていました。その負担をどうにか軽減したいと考え、システム化の施策を探っていたんです」と、中川さんは振り返る。

そうしたなかでドコモから提案を受けたのが、勤怠管理のクラウドサービス「KING OF TIME」の導入・活用だった。

「KING OF TIME」とは
KING OF TIMEは、タブレットやスマートフォン、パソコンを出退勤の打刻用端末として使うクラウド型の勤怠管理システムです。打刻記録はクラウド上にあるKING OF TIMEのシステムに送信・管理され、勤務時間が自動集計されます。勤怠管理の担当者は従業員の勤務時間の集計に手間をかけずに済むようになるほか、従業員の勤務状況をリアルタイムに把握することが可能になります。

2. 勤怠管理の課題を解消するために

KING OF TIMEの提案を受けた中川さんは、その採用を即断。新潟シェルのSS各店で働くアルバイトスタッフを対象にKING OF TIMEによる勤怠管理をスタートさせることにしたという。

SS各店のアルバイトスタッフは合計14名(2019年2月、取材時現在)。店舗ごとに1〜4名が配置され、9時~21時の間でシフト勤務体制を組んでいる。アルバイトスタッフの勤怠管理には大きく3つの課題があったという。

株式会社新潟シェル アクセス亀貝サービスステーション 店長
高橋 浩一郎さん

1つ目は、正確な勤務時間を把握するのに手間がかかっていたこと。アクセス亀貝SS 店長の高橋さんは、次のように振り返る。

「アルバイトスタッフは所属店での勤務が基本のため、そこから離れて業務を行うことはほとんどありません。そのため、彼らがしっかりと働いているかどうかは目視で確認できるのですが、それぞれの勤務時間も、働く曜日もバラバラです。ですので、勤務時間の管理は個人任せでした。自身で事務所に置かれた勤務表に出退勤の時刻と休憩時間を書き入れてもらっていました。しかし記入忘れや、間違いがあり、本人に確認するのにかなり手間がかかっていました」。

このようなヒューマンエラーによって、正確な勤務時間の把握は、意外と時間や労力を要する課題があったという。

また2つ目の課題は、賃金の締日から支給日までの期間が短いことに起因した問題だ。新潟シェルの従業員の給与計算は、富士興業の総務部が一括して行っているが、SS各店で働くアルバイトスタッフ賃金の締日は20日で支給日は当月の26日。その6日間で、彼らの勤務表を各店長がとりまとめ、総務部に届け、それを総務部がチェックし給与を計算、その後、振込作業を行っていた。当時の状況を、富士興業 総務部総務課 主任の澤野さんは次のように語ってくれた。

富士興業株式会社 総務部総務課 主任
澤野 文江さん

「締日から支給日までの6日間で、勤務表の回収から確認、給与計算、振込作業をすべて終えなければならないというのは、かなりたいへんな仕事でした。勤務表はSS各店の方が届けてくれていましたが、回収期日ギリギリになってFAXで送られてくることもありました。FAXの場合、手書きの文字がつぶれて読めないことがあるので、その場合は担当者が電話で確認したり現地で原本を回収する、というフローが必要でした。また祝日が入ると実質2〜3日で全処理を終えなければならず、それ以外の業務には一切タッチできないような状況でした」。

さらに3つ目の課題は、賃金計算。必要な数値がデータ化されておらず、勤務時間の確認から時給の確認、賃金の集計に至るすべてを手作業で行わなければならなかった。それだけに、作業途中でミスが見つかることも珍しくなく、そのようなときにはすべてやりなおす必要があったという。

KING OF TIMEは、こうした課題を一挙に解決したのだ。

3. 5時間分の勤怠管理労力を削減

中川さんによれば、SS各店の勤怠管理をシステム化する提案は過去にもさまざまに受けてきたという。

「しかし提案を受けたシステムは、どれも高額で新潟シェルの規模感にマッチしたソリューションは見当たりませんでした。またアルバイトスタッフの多様な勤務体系や、賃金の締日から支給日までの間隔が短いといったSS特有の事情に柔軟に適合させられるようなシステムもなく困り果てていました」。

こうした手詰まり感を打ち破ったのが、KING OF TIMEだった。

「このサービスで驚いたのは、導入コストと毎月のランニングコストが小さいにもかかわらず、非常に高機能だったことです。時給の設定も自由に行えますし、日次・月次の勤務時間の集計も自動的に行われるので、勤怠管理の手間も大きく減らせます。また、契約するアカウント数も必要に応じて変えられる柔軟性があり、些細な質問にもサポートセンターがていねいに対応してくれるので、活用で戸惑う心配もありません。KING OF TIMEはまさに新潟シェルの要件を満たしてくれるソリューションでしたね。もっと早くドコモに相談していれば、悩まずに済んだと後悔したほどです(笑)」(中川さん)。

新潟シェルでは現在、アルバイトスタッフ全員分のKING OF TIMEアカウントを導入し、各スタッフは、SS各店の事務所に設置されているパソコンを使って出退勤の打刻や休息時間の打刻を行っている。

事務所のパソコンで出退勤の打刻を行っている、新潟シェル SS店舗のアルバイトスタッフ。

「アルバイトスタッフにとっては、これまでの勤務表がパソコンに切り替わっただけなので、新しい勤怠管理への戸惑いはなかったといえます。またKING OF TIMEの操作は簡単なので、全員がすぐに慣れたようです」(高橋さん)。

こうして本サービスの運用がはじまると、総務部門とSS各店の勤怠管理負荷は劇的に低減されていったと、高橋さんと澤野さんは口をそろえる。

「まず挙げたい効果は、出退勤時間や休息時間の抜け漏れやミスが減ったことです。仮に打刻し忘れても、本人が画面上ですぐに確認して修正ができますし、各店店長も毎日データをチェックできるので、抜け漏れやミスがあれば、すぐに修正がかけられます。これにより、締日になってから勤務表の抜け漏れを埋めたり、記載内容に間違いがないかを確認したりする手間がかなり減りました」(澤野さん)。

高橋さんは次のように続ける。

「SS店長にとって大きいことは、KING OF TIMEによってアルバイトスタッフの勤務時間の集計が自動化されたことです。というのも、スタッフの勤務表に記入された出退勤記録や休息記録から、勤務時間を集計するのは、SS店長の仕事だったからです。その作業が不要になり、かつ、勤怠記録でのデータの抜け漏れやミスへの対応が合理化されたことで、勤怠管理に私が費やしてきた時間は1か月あたり5時間程度減らせたと感じています」。

一方の澤野さんも、このサービスの導入により、アルバイトスタッフの勤怠管理に費やしてきた時間を「月あたり、約5時間は減らせています」という。2人の証言から、KING OF TIMEの活用によって、月平均約5時間の業務時間の削減はおおむね間違いなさそうだ。その削減効果がほかの5つのSS店でも同様であるとするなら、相当な削減効果が生まれていることになる。

4. 勤怠管理データを店舗経営に活かす

またKING OF TIMEの導入によって、副次的効果も得られているようだ。従業員の勤怠データを経営指標として活用する道筋も見えてきたと高橋さんが明かしてくれた。

「KING OF TIMEを使うことで、毎月の人件費の動きを簡単にとらえることができます。これと店の売上げを突き合わせることで、店舗運営上の収支目標が立てやすくなりましたし、運営施策の成果も把握しやすくなったと感じています。今後アルバイトスタッフだけではなく、全従業員にKING OF TIMEでの勤怠管理を実施すれば、一層正確でスピーディーな店舗収支の見える化が実現されると感じています。経営の効率化により有効に活用できるのではないかと、期待しているところです」(高橋さん)。

KING OF TIMEについては、富士興業・新潟シェルの間で導入に否定的な見解もあったという。しかし実際に導入し、前述のような効果が認知されると、「もっとシステム化を推進できないか」という声に変わってきた。こうした変化を踏まえ、中川さんが話してくれた今後の展望を最後にご紹介しよう。

「KING OF TIME導入を通して、新潟シェルの業務や経営の効率化に、クラウドサービスなど今日の技術が有効であることが証明されたと考えています。ですので、今後もKING OF TIMEの適用範囲を新潟シェル全従業員に拡大させることを検討しています。またこれからもスマートフォンやタブレット、クラウドサービスといった新しい技術にアンテナを張っていきたいなとも思っています。業務の改善や効率化に役立つと確信が持てるソリューションがあれば、意欲的に活用していきたいと、今は思っていますね」。

新潟シェルでは今後もクラウドサービスによる業務の効率化に積極的に取組む計画だ。
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