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2020年2月14日

定型業務に費やす時間を減らし、医療の質を向上

奈良県総合医療センターさま

県民の健康を日々支える奈良県総合医療センターのスタッフの多くは、積み重なるパソコン作業により、長時間労働に陥っていた。これを解消した純国産RPA「Winactor」とは?

導入前の課題
  • 1 医療現場のスタッフの超過勤務時間がかなり長くなっていた。医療の質を担保するために業務を効率化したかった。
  • 2 電子カルテなど、すでに活用している医療用システムを変更せずに活用できるRPAツールを導入したかった。
  • 3 院内における業務の効率化を早く進めるため、パソコン操作を指示するシナリオをスタッフが構築するRPAツールを導入したかった。
導入後の成果
  • 1 「WinActor」は定型業務をミスなく正確に自動処理する。業務が効率化したことで、スタッフが患者さんに向き合う時間も増え、医療の質の向上につながっている。
  • 2 「WinActor」は純国産RPAツールで、日本語のシステムと相性がよい。既存システムの操作どおりに作業を実行するので、医療用システムを変更せずに導入できた。
  • 3 「WinActor」は操作を記憶して、自動でシナリオを構築してくれる。また、よくある操作を実現する「ライブラリ」が装備されているので、スタッフがシナリオをアレンジできそうだ。
1.  定型業務を自動処理するRPAツールで業務を効率化

 東大寺や興福寺などがある奈良市の中心街から南西に約7キロ、緑豊かなロケーションに外来棟・病棟・教育研修棟の3棟からなる大きな病院がある。診療科数30(標榜診療科数)、病床数540(許可病床数)の奈良県総合医療センターだ。奈良県北和地域の基幹病院として県民の健康を日々支えているが、菊池院長はスタッフの超過勤務時間がかなり長くなっていることを問題視されていた。

 「医療現場には診療や検査などの業務以外に、医療情報のデータ化や検査リストの作成といったパソコン作業がたくさんあり、スタッフの超過勤務時間がかなり長くなっていました。スタッフが疲れた状況ですと医療の質が担保できませんし、年々進歩する医療技術を習得する時間も割けません。そこで奈良県総合医療センターはスタッフの負担を軽減するために、RPAツールの導入を検討しました」(菊池院長)。

奈良県総合医療センター外観
奈良県総合医療センターには、一日平均1,150名の外来患者が訪れる。(2019年実績)

 RPA(Robotic Process Automation)ツールはパソコンの定型業務を自動処理するソフトウェア。その導入を担当することになったTQM(Total Quality Management)室システム管理係の箕谷係長は、さまざまなRPAツールのなかから「WinActor」を選んだ。

 「WinActorを選んだ理由は日本語のシステムと相性がよい純国産RPAツールだということです。それに、WinActorは既存システムの操作どおりに作業を実行するので、医療用システムに変更を加える必要がないというのも魅力でした」(箕谷係長)。

 箕谷係長は「WinActor」導入にあたり、院内各部署の代表者を集めて勉強会を開き、どのような業務が自動化できるのか説明を行った。
「ほとんどのスタッフがRPAツールを知りませんでしたので、パソコンの転記作業のような定型業務ができるということを説明しました。その際、WinActorが定型業務を自動処理するところも見てもらいました。そうしたところ、参加者全員がその効果の高さを実感し、自分たちの部署でもぜひ活用したいという気運が高まりました」(箕谷係長)。

WinActorの操作画面
「WinActor」は既存システムの操作をシナリオ(フローチャート)として記憶させ、自動化する。

「WinActor」とは?

Windows(R)端末におけるパソコン操作をシナリオとして記録させ、パソコン操作を自動化するソフトウェアです。プログラミングの知識がない方でも定型業務となっているルーチン業務の自動化・効率化ができます

2.  医療職の業務にも「WinActor」を活用

 業務の効率化を望むスタッフの期待に応えるべく、箕谷係長は院内のどの業務で「WinActor」が活用できるか、ヒアリングを行った。

奈良県総合医療センター TQM室システム管理係 箕谷係長

奈良県総合医療センター TQM室システム管理係
箕谷 係長

 「1,000人以上の常勤スタッフが働く奈良県総合医療センターにはさまざまな業務があります。そのなかの120業務をヒアリングして、76業務でWinActorが活用できると判明しました。ヒアリングをはじめる前は事務職の業務ばかりになるのではないかと想像していましたが、医療職の業務にも活用できるものがありました。76業務のなかから、自動化による効果が大きい7業務を選び、WinActorを使いはじめています」(箕谷係長)。

 「WinActor」が活用されている7業務の一つが、臨床検査部のリスト作成。検査を受ける患者全員の前回所見をリストにまとめるというもので、臨床検査部の中田副技師長は「WinActor」の活用により大きな効果がでているという。

奈良県総合医療センター 臨床検査部 中田副技師長

奈良県総合医療センター 臨床検査部
中田 副技師長

「臨床検査部では、過去に超音波検査や心電図検査などを行った患者さんの検査値、画像および検査所見を医療用システムに保存しています。そして超音波検査では検査の前日に、予定されている患者さん全員のリストを臨床検査技師が作成します。以前は、その医療用システムを見て、検査する予定になっている患者さんの前回所見を手書きで転記してリストにまとめていましたので、1日分の検査予定リストを完成させるには2~3時間かかっていました。その作業にWinActorを活用してからは、わずか10分程度でミスなく正確なリストができあがり、プリントアウトまでしてくれます。検査予定日を指定すれば、その後はパソコンのそばにいる必要もありませんので、その間にほかの業務をすることができます。とても助かっています。一度活用したら、やめられないです」(中田副技師長)。

 臨床検査部のリスト作成で大きな効果を発揮した「WinActor」は、活用を開始したほかの業務でも時間削減効果を実現しているという。
 「WinActorによる時間削減効果を試算してみたところ、7業務で年間約1,000時間にもなるという結果がでました。業務の効率化により、スタッフが患者さんに向き合う時間も増え、医療の質の向上につながっています」(箕谷係長)。

WinActor活用の様子
以前は2~3時間かかっていたリスト作成作業が、「WinActor」の活用によりわずか10分程度で完了
3. 「シナリオ自動記録」が業務の自動化を推進

 「WinActor」の活用をさまざまな業務に拡大したいと考えている箕谷係長は、「シナリオ自動記録」という機能にも注目している。専門的なプログラミング知識がないスタッフにも、操作を指示するシナリオが構築できるからだ。
 「WinActorのシナリオ自動記録という機能は、スタッフが行うパソコン操作を記憶して、自動でシナリオを構築してくれます。スタッフ自らがシナリオを構築できれば、外注するよりも手軽に活用できますので、院内における業務の効率化を早く進めることができます。それにWinActorには、よくある操作を実現するライブラリも装備されているので、その使い方を覚えれば、医療用システムの変更などがあった際にも業務が停滞することなく素早くシナリオをアレンジできそうです」(箕谷係長)。

 「WinActor」の活用で業務の効率化が進む奈良県総合医療センター。導入を決定した菊池院長は、「WinActor」の活用を定型業務だけにとどめず、もっと広げていくべきだと考えているそうだ。

奈良県総合医療センター 菊池院長

奈良県総合医療センター
菊池 院長

 「少子高齢化や労働人口の減少が進み、医療現場の働き方も変わっていかないといけないという時代にさしかかっています。そういう観点からいっても、言語解析技術などのAIとWinActorとを組み合せて、医師が話した言葉がそのまま電子カルテに入力されるというようなものにもチャレンジしたいと思っています」(菊池院長)。

 医療職のいろいろな業務にも「WinActor」を活用したいという菊池院長。奈良県総合医療センターが実践した業務の効率化を、全国の医療現場に向けて提案していきたいと力強く語った。

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