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新潟県新潟市の株式会社北村製作所は、屋外設置型局舎、各種用途洗浄装置、アルミバン型特殊車両などの製造会社だ。戦前、板金工場として事業を開始し、戦後間もなく大型バスボデーの製造を手がけるようになる。現在同社の主力事業の一つとなっている車輌事業のルーツだ。
同社の特色は「フルオーダーメイド」。お客さまのニーズに応える様々な車輌を、一から創り上げていくことを得意としている。その車輌事業から発展したのが、通信事業だ。保冷車の製造で培った、断熱構造のある箱の製造技術・ノウハウが、通信設備や蓄電池など熱に弱い機器を屋外に設置する必要のある通信事業者のニーズとマッチした。さらに「多品種少量生産」が可能なフルオーダーメイドのスタイルも、敷地や開口部の位置など、設置場所によって微妙に異なる条件への対応を可能にした。こうした技術・ノウハウの転用が功を奏し柔軟な対応により、全国の通信事業者から引き合いが殺到し、今では通信事業は同社の柱の一つに成長している。
同社が「オフィスリンク」を活用した携帯電話の内線化をはじめたのは、2016年9月のことだ。「きっかけは、社内のPBX(※)のリプレースの課題に直面したことでした」と話すのは、同社総務部経理課係長の神田和馬氏。当時使っていたPBXが導入から15年ほど経過し、修理部品の供給が終了するということがわかった時、社内から「このまま別のPBXにリプレースし、固定電話を入れ替える、ということでいいのだろうか」という声が上がったのだという。「あまりにもムダじゃないか、携帯電話でなんとかならないのか、という意見が出たのです」。
株式会社北村製作所 総務部経理課係長
神田 和馬氏
当時同社では、社員1人に1台の携帯電話を貸与していた。「構内での社員同士のコミュニケーション用にPHSを内線化して使用していましたが、内線化できる、電波の入っていない『空』のPHSの入手が困難になってきたために、携帯電話に切り替えたのが10年以上前のことです。導入すれば当然、社員は社内コミュニケーションだけでなく、お客さまや取引先など、社外コミュニケーションのツールとして使用するようになります。つまり実態としては、携帯電話によるコミュニケーションが基本になりつつある状態だったのです」と神田氏は話す。
とはいえ、携帯電話の使用には制限があった。「通話料金がかかるため、携帯電話はかかってきた電話を受けるためだけに使い、かける時には固定電話で、というルールを徹底していました」。一方で、そうした制約により不便・非効率な状況も生まれていたという。「たとえば、事務所の固定電話でお客さまとお話しする中で、工場の部品在庫や作業状況などを確認する必要がある場合、一度電話を切って工場に行き、在庫を確認し、事務所に戻って再度かけ直す、という面倒な手順が必要でした」。
※PBX(構内交換機):公衆交換電話網と、企業や工場などの設備内に設置された複数の電話機を接続し、外線通話(公衆交換電話網との通話)や、内線通話(内部の電話同士の通話)を可能にする装置。
すでに社員に貸与している携帯電話に、社内外のコミュニケーションツールを一本化することができれば、PBXのリプレースという設備投資の課題も、こうした社外とのコミュニケーションの課題も、一度に解決することができる。そこで浮上してきたのが「オフィスリンク」の導入だ。「以前から提案は受けていたのですが、こうした社内の議論の高まりを受けて、あらためて検討し、導入を決定しました」と神田氏。
導入決定は2016年3月頃、同年9月には稼働を開始した。「オフィスリンク」は、全国のFOMA/LTEエリアを、自社の内線エリアとして活用できるサービス。すなわち、携帯電話があれば電波の届くところどこででも、会社にかかってくる電話を受けたり、内線をつないだり取ったりすることができるサービスだ。同社では部署ごとに一台の固定電話を残し、その電話の鳴動が聞こえる範囲にいる人が自分の携帯電話で電話に出る、というフローにした。「社外にいる人が事務所にかかってきた電話に出る、ということも機能的には可能でしたが、出張に出ている営業が事務所の電話を受けても対応ができないだろう、ということで、あえてその機能は外しました」。
導入時の課題は、社員にいかに周知し、使い方を身につけてもらうのか、という点だった。単純な機能説明だけでなく、同社のビジネスのトーン&マナーにあった使い方を身につけてもらう必要がある。「その点ではドコモさんにおまかせすることができて、大変助かりました」と神田氏は振り返る。基本的な機能や実際の職場での使い方の実践などは、NTTドコモの営業担当者が部署ごとに説明会を実施し、社員への浸透を徹底した。「時間と予算の制限がある中で、私たちの要望をしっかりと形にしてくれました」。
導入から1年半ほどが経過した現在、機能や使い方についての問い合わせはほとんどないと神田氏は言う。「違和感なく導入できたことは大変よかったと思っています」。また導入の効果としては費用面もさることながら、目に見えない業務の効率化が大きいという。「事務所と工場を行ったり来たりする必要がなくなったり、かかってきた電話を保留して人を探したりしなくてよくなったりと、細かいところで効果が出ていると思います」。実際に事務所で「オフィスリンク」を使用している社員に話を聞くと「固定電話ではなくて、手元の携帯電話で出ることができるので、とても楽になりました」と導入の効果を語ってくれた。また意外なメリットとして、机ごとに置かれていた固定電話がなくなったので、机周りのレイアウトがスッキリして気持ちよく仕事ができる、という点も挙げてくれた。
さらに事務所内の固定電話が鳴動する回数自体も少なくなっているという。神田氏によれば、「こちらからかける時は固定電話の番号ではなく各人の携帯電話の番号が表示されますから、最初は固定電話にかけてきても次第に携帯電話へと集約されていくのだと思います。実際私の所属する総務部でも、以前は一日中ひっきりなしに固定電話が鳴っていましたが、導入後、あきらかに電話の鳴動が減りました」とのことで、社外とのコミュニケーションも徐々に携帯電話に移行している様子だ。
今後は、全国にある12の支店・営業所の固定電話についても「オフィスリンク」導入を検討していきたいという。神田氏は「拠点の固定電話をどうするかは、今後の検討課題です。各拠点のPBXも、これからそれぞれに老朽化し、リプレースの時期を迎えていきます。そのタイミングで『オフィスリンク』導入も視野に入れたい。一方で、各地域の営業からは『地方の電話をなくすのは嫌だ』という声もあるんです。電話番号をなくしてしまうと、地域のお客さまに対してサービス提供ができなくなる、サービスが薄くなる、という印象を与えてしまいかねない。そこで、たとえば『ボイスワープ』など転送サービスと組み合わせて、電話は本社一括で受けた上で各拠点に転送する、といったやり方も考えています」と、今後の展望を話してくれた。
また、数か月前にスマートフォンを導入したこともあり、今後はスマートフォンを活用した業務効率化にも着手したいという。「一部の部署では先行して販売管理システムなどクラウドを活用した情報共有システムを試験的に導入しています。状況を見ながら全社的な取り組みにしていくことも検討したい」と神田氏。通信機器の老朽化を契機に、コスト削減だけでなく業務効率化も実現し、さらにはICTによる情報共有の基盤づくりへと広げていこうとしている。
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