2019年3月18日お客さまの声

ブランド海苔の品質を高める、海洋環境の見える化

大和漁業協同組合さま

海苔師の経験とアプリのデータによる相乗効果

福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県の4県にまたがる九州最大の湾、有明海では、さまざまな海産物が水揚げされ全国各地へと届けられている。有明海東部に位置する福岡県柳川市の大和漁業協同組合(以下、大和漁協)での基幹産業は海苔の養殖だ。全国屈指の生産量で知られ、生産した海苔は「福岡有明のり」として全国の高級海苔店やコンビニエンスチェーンなどに出荷されている。

有明海の海苔づくりは、海に大量の支柱を立てて網を張っていく「支柱式」と呼ばれる独自の養殖方法で行われる。満潮時に海苔が海水に浸かることで海の栄養を吸収し、干潮時に海面から海苔が上がり日光を浴びて旨味を蓄えるという、海と太陽の恵みでやわらかくおいしい海苔が育つ手法だ。最大干満差が約6メートルという大きな干潟をもつ、有明海ならではの生産方法となっている。

支柱式の海苔の養殖では、徹底した環境管理が欠かせない。刻一刻と変わる海の状況を把握するためには、何度も海に出て水温や比重(塩分濃度)を確認する必要がある。その状況をノートに記録していた海苔師たちの労力は相当なものだったと、大和漁協の総代長・田中さんは話す。

「ICTブイ」導入以前は、比重計を使用して定期的にこまめな記録を行っていた。

「以前は自然が相手なので、勘と経験に頼るしかありませんでした。海苔は一年制だ、条件も状況も毎年変わるんだと昔からいわれてはいるんですが、そうはいっても安定して高品質の海苔を生産したい。だから経験を記録することで毎年の生産に役立てていましたが、手書きの記録をデータ化することはできていなかったんです。データ化できればある程度の数値がわかって、『こうだろう』から『こうしよう』へと変えられるので、より正確に海の状況を把握するためにも数値のデータ化を望んでいました」。

同じ海苔を養殖している熊本県や佐賀県において、水温や塩分濃度センサーなどから送られた海洋データを、スマートフォンや携帯電話で確認できるサービス「ICTブイ」が試験的に運用されていた。それを知った田中さんは、ICTブイを導入することで安定した生産体制を整えることができると確信し、大和漁協 代表理事で組合長の西田さんに相談した。海苔師たちの経験の蓄積をデータ化したいという思いは二人とも同じだった。

「海苔は、採苗から20日間くらいが大事です。幼芽期からの海況を精密に調査しつつ、時系列で管理可能なICTブイは、海苔師それぞれが経験して蓄えたノウハウとの相乗効果でかなり有効になると思い導入を決めました。しかも大和漁協のこれからを担う若い世代がこのICTブイに関心を持ち、彼らが真剣に使ってみたいと話してくれたこともうれしかったです」(西田さん)。

「ICTブイ」とは?

水温や塩分濃度などの海洋データをドコモのネットワークを経由してスマートフォンや携帯電話で確認できるソリューションです。現在値だけではなく過去からのデータ推移も表やグラフで確認することができます。遠隔にいても、漁場により近い場所で取ったデータを把握でき、適切な漁場管理を実現。経験や勘をデータで補うことでリスクを軽減し、またデータから裏付けされた計画的な生産、品質の向上を導きます。

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